最近電車に乗っていなかったが、今日の電車は最悪だった。
ジャンパーを着た酔っぱらったオヤジが僕の隣のつり革にぶら下がるようにつかまって何故かこっちに体を向け、その脂ぎった顔を僕の顔まで20センチ位の所まで近づけてきた。彼の目は開いたままだ。
その顔はかなり大きく、まるで壁のような圧迫感だ。横目でちらっと見たが左側の視界はその顔でいっぱいだ。少し右にずれたかったが混んでいてもう右には進めない。
何故だ!?何故まっすぐ前を見て立たない!?せめて背筋を伸ばせ!...オレが好きなのか?(笑)
彼は癖なのか、鼻から息を「フッ!…フッ!...」と数秒置きに出している。うあぁ、やな感じだ...と思っていると今度は口から「プフ〜〜ッ!」と長い息を僕の顔に向けて吹き出したのだ。思わず身震いしたし、そりゃあそっちを見ましたとも!!間違いなく僕の眉間にはしわが寄っていたはずだ。そんな近くから“プフ〜〜ッ!”攻撃はないだろう!?ゾワっとするし、もちろん臭い!(今だから笑)
彼はずっと方向と距離を変えようとしない。もうその顔がすぐそこにあるというだけで僕の左半身はおかしくなりそうだ。
彼の前の席が空いた。普通なら自分の前の席が空いて欲しいと思うところだが、彼の顔攻撃から逃れられるのだからラッキーである。自分が座ったらきっと彼が僕の前に立ち、また“プフ〜〜ッ!”をお見舞いしてくるに決まっている。うむ!ラッキーだ!心の中で指を鳴らした。彼は座った。座る時、危うく僕の顔にキスしそうなくらい彼が顔を寄せて来たのでゾっとしたが解放されたのでホッとした。思わず深い安堵の溜息が出てしまった。
だがしばらくすると今度は僕の前の席が空いた。うっ..迷う...誰かに譲るか...
オヤジを見ると、おっ!?おとなしく寝てるじゃないか!...大丈夫だろう...座るかぁ!
僕は座った。彼は僕の右側ですやすやとお行儀よく寝ていた。
するとその駅から別の酔っぱらいオヤジが乗って来て僕の前に立った。かなり酔っている。
その新人酔っぱらいはつり革につかまった直後から眠り始め、前へ後ろへつり革を軸に全身を振り子のように揺らし始めたのだ!まるで動物園のオランウータンだ!彼の後ろに立っていた女の子は居なくなり、彼の周囲半径1メートルががら空きになった。いや、正確には僕との距離だけは数十センチだ。ブ〜ン!と頭が飛んでくる。もちろんポマード付きだ(匂)。背中を後ろにぴったり付けてちゃんと見ていないと鼻を折られかねない。席をゆずろうか...そう思った時僕の左側の席が空いた。揺られていた男は透かさず座った。...寝ていたはずなのに早いな..(笑)
左側に座った彼は今度は座ったままうなだれるような姿勢で左右に大振りの振り子を揺らし始めた。激しい!座ってもこれか!?
右に少しずれようと右を見たら、おわぁっ!!!いつの間にか目を覚ました最初のオヤジがまたもや体ごとこっちに向けて背を曲げてその大きな脂ぎった顔を僕の顔に近づけているではないか!!何故だ〜!?こいつばかりは〜!!こっち見るな〜!!前向け!前〜!
「フッ!…フッ!...」「プフ〜〜ッ!」「ブ〜ン!」
「フッ!…フッ!...」「プフ〜〜ッ!」「ブ〜ン!」
僕が席を立ったことは言うまでもない。はぁ、、、こんな日もあるさ。